2006年02月のロックンロール・レコード

SOUNDS FROM THE STREET〜ロンドンレポート#4

Feb.1 (Wed)
一昨日見送ったWorld'S EndのS.E.XTシャツがやっぱり欲しくなってキングス・ロードへ、しかしロンドンに着いてからというもの日を追う毎に気温は下がる一方である。
この日は最高気温1度、日本に帰ったらさぞかし暖かく感じるんだろうなぁ等と思ってしまう。毎朝天気予報はチェックしていたのだ、大体ホテルでテレビを点けても見るのはニュースくらいのものだ、早口のキャスターの言ってる事は良く解らないけどドラマ見ててもねぇ…ああそういえば「スクール・オブ・ロック」って映画があったけど、そのテレビ版て感じで「ロック・スクール」ってドラマをやってたな、先生役がキッスのジーン・シモンズだったから「おっ!」と思ってさ、でもすぐ来週に続く…と終了、良く解らなかった。ニュースはBBCよりケーブルTVのSKY NEWSのほうがCNNみたいで面白かったな、渋滞情報とか天気予報、スポーツコーナー等まるで「めざましテレビ」の様だ、朝の番組なんて世界中みな同じようなもんなんだろうね。
Tシャツをゲットしてからキングス・ロードの雑貨屋に入る、よくあるけどライターのボディにメッセージが書いてあるのを売っていて、何気なく読んでたら「BUY YOUR OWN FUCKIN' LIGHTERS!」(自分のライターくらい自分で買え!)とある、日本にもよくライターを無くして借りまくってる奴がいるけどなぁ。土産に買っていこうかな、ま、いいか。 地下鉄でセント・ジョンズ・ウッドへ向かう、目指すはアビー・ロードだ。朝の車内ではやはり新聞を読んでる人が多いのだけど、読み終わると皆座っていた座席に捨てて行く、ロンドンの地下鉄には網棚がないからね。次に乗って来た人が今度はそれを読んで、またポイッとやって降りる…見ているとなんか可笑しい。
セント・ジョンズ・ウッドは想像してたよりずっと小さくて、ひっそりとした田舎の駅って感じだ。駅前は賑やかさのカケラも無く静かで高級そうな住宅街へ続く道が交差している。あれっ、どっちだぁ?「アビー・ロードはこっちです」とか、ビートルズのポスターが飾られてるとか、何かしらあるだろうと思っていた俺は肩透かしを食ってしまった。そういった物は皆無、季節柄観光客すら誰も居ない。アビー・ロード・カフェというコーヒー・スタンドが駅前にあるくらい(グッズも売ってる)…こちらの思い入れもあって、何やら荘厳な雰囲気が漂っている。地図を頼りに2〜3分歩くとついにアビー・ロードが現れた、スタジオは何処?横断歩道は?胸が高鳴る。ビートルズの不滅の楽曲を産みだした栄光のアビー・ロード・スタジオはひっそりと、しかし歴史の重みを携えたドッシリとしたたたずまいで、そこにあった。感激した、初めて『アビー・ロード』のLPジャケットを手にしてから30年以上、やっとここへ来る事が出来た。写真やビデオで観てきた通りの白い建物、入口、その前に横たわる8段の階段。その階段を駆け登って世界を揺るがし、ゆっくりと降りて門を出て横断歩道を渡り別れて行った20世紀の怪物バンド、そのヒストリーが走馬灯のように頭をよぎる。正門から壁づたいには世界中のビートル・マニアが残した落書きがビッシリ。俺も長年の夢を実現させよう、車の途切れるタイミングを待って横断歩道をゆっくり渡ってみた。裸足で渡ったポールの気持ちは解散に対するせめてもの抵抗だったんだろうなぁ…
オックスフォード・サーカスまで戻りハムレイズ(キデイランドみたいな玩具のデパート)へ。
カーナビー・ストリートを再訪。根強い人気のブランドmercでターゲットTシャツ等を購入した。その前に昼食にしたのだが、そこでの話を…。ランチ・コースの看板に誘われてイタリアン・レストランへ、量もたっぷりあって美味しかった。後から来たファッション業界人ぽい(?)カップルは2人とも煙草を口にくわえたままあちこちのテーブルへ行っては火を借りている。俺達の所にも当然やって来た、やっぱりさっきキングス・ロードで見たライターを買ってくるんだったなぁ…「BUY YOUR OWN FUCKIN' LIGHTERS!」

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(2006.02.25)

SOUNDS FROM THE STREET〜ロンドンレポート#3-2

ROUGH TRADEを後にしてポートベローを更に進むとやがてウェストウェイ(高架バイパス道路)の陸橋をくぐる。1976年のノッティング・ヒル・カーニヴァルで黒人と警官が衝突(CLASH)し、暴動が起きた場所だ。クラッシュの1stアルバムのバックカヴァーにその時の写真が使われているのは周知の事実。確かにこの辺りは西インド諸島からの移民やスパニッシュ系が多いらしく、レゲエやダンスホール、ヒップホップ等を扱うレコード屋を数多く見掛けた。
グリーン・アーケイドを抜けてラドブローク・グローヴ駅からカムデン・タウンへ向かう。駅前のバーガー・キングで昼食、マックよりやや安いか。若者の圧倒的支持を集めるカムデンはストリート・マーケットとしてはロンドンで1番広くて面白い所、おそらく2〜300はあるショップやストールを半日で見て廻るのは不可能だ。カムデン、カムデン・カナル、カムデン・ロック、ステイブルズと4つのマーケットがあり、通り沿いにもビッシリとショップが並んでいる、さすがに人出も多い。16年前と同じく鉄橋に書かれた「CAMDEN LOCK」の文字が懐かしいな。カムデン・マーケットを一回りしてチョーク・ファーム・ロードを歩いていると、とある店の前で店員(店主?)に呼び止められる、「お前さんにピッタリの物がウチにはあるよ」とか何とか言って、中に入るよう手招きされたのだ、「?…」と思ったが俺は何となく入ってしまった。そこは繁華街に有りがちな観光客向けのパンクショップだ、初めてのロンドンならともかくこっちは一応3度目よ、目新しいモノ等何も無い、奥にはかつてパンク少女でした風の年季の入ったニナ・ハーゲン(知らないか)みたいな迫力ある女の人が「あーら、いらっしゃい、ゆっくり見ていってね…Tシャツもいっぱいあるわよーん、何をお探し?クラッシュ?ピストルズ?…」ヤバイなぁ、「間に合ってます」と言ってとっとと出ようとしたら、今度は若いバイト風の可愛いパンク少女が手にジーパンを持ってやって来た、「あなたスリムなパンツが好きなの?これなんかどう?」それがまたダサい…「いや、俺はブルー・ジーンズ履かないから」と適当な事言ったんだけど、今度は赤はどう?白もあるのよとスリムを持ってくる。いやはや商売熱心というか押しが強いというか、しつこいというか。その娘は凄く熱心にアレコレと進めてくれて、一生懸命な接客態度に俺も乗せられてしまった様だ。それによく見るとシルエットはスーパー・スリムで悪くない、「黒はないのか?股上の浅いヤツが好みなんだけど」と言うと「上にあるから」と3階へ連れて行かれた、2〜3階は物置のようなストック部屋で階段には足の踏み場もない位商品が積み上げられている。そこの一角で試着しろと言う、私は後ろ向いてるから…だってさ、面白いなぁロンドン!…
パンツはピッタリで俺は購入した、ちょうど探していたのだ。日本じゃブラック・ジーンズのスリムなんて今時流行らないから、ショップのオリジナル以外はなかなか手に入らないのだ。逃げ出そうとした店での思わぬ収穫に満足。駆け足でステイブルズ・マーケットまでざっと廻って今日は終了、ステイブル・マーケットには大事な目的があったのだ。ここにはもう1日来なければ…しかし今日もよく歩いた、足がパンパンだよ。

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(2006.02.15)

SOUNDS FROM THE STREET〜ロンドンレポート#3-1

Jan.31(TUE)
今日も寒い朝だ、しかし雲の間から時折太陽が顔を覗かせる。陽の光はありがたいモノだね、浴びてるその時は随分と暖かく感じるもの。今日はまずノッティング・ヒル・ゲイトに向かうつもりだが、その前にハイ・ストリート・ケンジントンで降り、元ストーンズのビル・ワイマンが経営するカフェ・レストランSTICKY FINGERSへ。何か手頃な土産でもあればと行ってみたのだが、12時Openでまだ清掃中だった。仕方ないからメニューをチェックしてみると、アメリカン・スタイルのレストランらしくハンバーガー等がメインのようだ、値段も極端に高いという風でもなさそうなので今夜か明日の夜食事に来ようと決めた。
ノッティング・ヒル・ゲイト駅からポートベロー通りを目指す。途中の古着屋のショウウインドウの中にピンクのイカシた60's風のシャープ・シューズ発見!しかも£50とお手軽価格、サイズがちょっと大きいけど迷わずゲット。ナイス!嬉しい。並びの中古レコード店MUSIC&VIDEO EXCHANGE(向こうのRECOfanみたいなチェーン店)でクラッシュ他の7インチを物色、これも前回の話だけど俺と岩田はツルんで行動してたから、俺達のコレクションの大半はこことカムデン・タウンの同店で手に入れたモノだ(N・Yでも買ったけど)。俺にはまだ数枚足りないブツがあって、今回でコンプリートにするつもりだったのだが、クラッシュ関係は殆ど見当たらない。ボロボロのジャケットのBANKROBBERとかRADIO CLASHくらいだった。やはりジョーも亡くなりバンドの評価も年々高くなった故なのか、以前はたくさんあったのになぁ…ジャムやSLFを数枚購入、これでジャムはコンプリートに揃ったぞ。
800m程のポートベロー通りは土日に蚤の市のストール(出店)がズラーッと果てしなく続き、まるで縁日のようだが、今朝は普段の静かな住宅街の表情を見せている。ポツリポツリと土産物ショップがある程度で、更に奥へと進んで行くと肉や魚、青果等の食料品店が集まるマーケットみたいな一角に出る。貴重盤専門の中古レコード屋を発見したので入る、ビートルズやストーンズ、フー等は日本同様高い。ロンドン・コーリングの12インチシングルがあったので購入した。そういえばちょうどこの辺りのカフェでポール・シムノンと待ち合わせをして、対談をしたんだったな。あれは16年前のやはり寒い朝だった…。お目当てのROUGH TRADEに到着。店内は意外と混んでいる、以前より圧倒的にCDの割合が増えたなぁ、当たり前か。テクノ系の12インチも多い。壁を見上げれば、あったあった!クラッシュの『動乱』のUK初回盤に付いていたポスター!通常はジャケット内に折り込まれているから折り皺が付いている筈だが、ない所をみると直にレコード会社から廻ってきたモノだろう。オリジナル・パンクの様々なポスターも健在だ、90年に初めてここに来て現物をナマで見た時は感動してしまった、クラッシュ・フリーク憧れの伝説のポスターなのだからね。俺はその時「あのポスターは幾らで買えるの?」と店員に聞いたんだけど「NO!あれは売り物じゃない」と素気なく断られてしまった。時代は変わりパンクスの姿など街では殆ど見掛けないここロンドンだが、ROUGH TRADEはインディペンデント・レーベルの老舗としての誇りの証として今もあのポスターを飾っているのだろう。写真を撮って帰ろうと思ったのだが、混みあった店内で林家ぺー&パー子じゃあるまいし…やめにした。今も飾られているという事実だけで俺は充分嬉しかったからさ。そしてここにもクラッシュの7インチは1枚も無かったのだった。
→#3_2


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(2006.02.14)

SOUNDS FROM THE STREET〜ロンドンレポート#2_2

相棒の希望で次はコヴェント・ガーデンへ。次の駅のチャリング・クロスロードからストランド通りを渡ればコヴェント・ガーデンは直ぐだ。ストランドのピザハットでピザとパスタのランチバイキングをやってたからそこで昼食、身体が冷え切ってるからとにかく暖まりたい。コヴェント・ガーデンではお目当てのショップが無くなっていて相棒大ショック、俺にしてもSHELLY'SやDr.Martensといった靴屋を訪れたがここロンドンでも主流はスニーカーらしく、期待してたシャープシューズやサイドゴアのブーツ等全然無くてガッカリだ。
気を取り直してデンマーク・ストリートへ向かう、目指すは「Vintage and Rare Guitars」という楽器屋、そこの裏手にある建物こそ結成当時のセックス・ピストルズのアジト兼練習スタジオだった「ティン・パン・アレー」だ。
2年程前に深夜の音楽番組「ELVIS」のロンドン特集を見た、そこでグレン・マトロックとミック・ジョーンズのインタビューをやった場所がその楽器屋だったから、ロンドンへ行ったら是非訪れてみようと決めていたんだ。
グレンの著書『オレはセックス・ピストルズだった』に書いてあるとおり確かに隣にはセント・ジャイルズ教会が建っていた。目的のその場所は店に入って1番奥の窓を覗くと直ぐ向こう側に見えた。2階建ての白い建物、共に1部屋づつだ。2階にスティーヴ・ジョーンズとグレン・マトロックが住み1階でリハーサルをしていた筈だ。ここであの名曲たちは産み落とされたのか…!いやーグッとくるものがあったなぁ。
今はどこかの事務所として使われているらしく、中では数名の人が仕事をしている。しっかりとこの眼に焼き付けて店を出た。しまった!店内の楽器を全然チェックしなかったぞ…デンマークストリートには楽器屋がいっぱいあって何件か覗いてみたが眼を奪われる様なギターには出会わなかった。楽器はやはりアメリカだろう。
ピストルズ関連でもう1件と思い、オックスフォード・ストリートを歩いて「100 CLUB」を目指すが辿り着けず…どうやら逆方向に来てしまったらしい。しかしこの辺は新宿、渋谷並に人が多いね、有名ブランドショップが集まってるからか、俺には関係ないけどさ。
リージェント・ストリートに出てピカデリー・サーカス方面へ、途中バイク便の兄ちゃんに声を掛けられた、「教えて欲しいんだけど、THANK YOUって気持ちを表す1番丁寧な言い方は日本語で何て言うんだい?」「ドウモアリガトウゴザイマスって言うんだよ」と俺、彼は「ドモアリガトゴザマス…ドモアリガトゴザマス…」と何回かブツブツ繰り返し、「THANX!」と笑顔で去って行った、日本人のお客さんにお届け物か、さて上手く言えたかな?
カーナビー・ストリートへ入った頃にはもうすっかり暗くなっていて店の多くはシャッターが降りていた(大体6時には閉店、早っ!)、憧れのカーナビーで前回は随分と買い物をした記憶があるが時代は変わり、今は落ち着いた通りへと変わりつつあるようだ。60年代をピークとしてパンク全盛期もジャムに歌われる等華やかな印象があった、前回来た90〜91年も賑やかだったけど、何なんだこの人通りの少なさは?時間帯のせいなのか。裏道を抜けてソーホーのチャイナタウンをブラつくと中国人の観光客の姿がやたらと目につく、今朝のホテルでもそうだった、後で知った事だが昨日が中国の旧正月にあたる日だったらしく、ここソーホーでは花火が上がったり獅子舞(?)が練り歩いたりと大変な盛り上がりだったという事だ。
さて、今夜の飯はどうしよう?渡英2日目にしてもう米が恋しくなった俺達は日本食のテイクアウトの店で寿司(一貫づつ買える)とオニギリを買って帰ったのだった。

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(2006.02.11)

SOUNDS FROM THE STREET〜ロンドンレポート#2_1

Jan.30(Mon)
8時頃起きてホテルでコンチネンタル・ブレックファースト(パン&コーヒーにコーンフレークとヨーグルトが着いている程度の簡素な朝食)を済ませる、早く街に飛び出したいと逸る気持ちを抑え切れず出発。今日は月曜、通勤客で混み合うウェスト・ブロンプトン駅で地下鉄のトラベルカードを買う。これは本当に便利、知ってる人も居るだろうがZONEを選んで買えばその範囲内の全ての地下鉄とバスには乗り放題だ。ZONE1〜2までで1,000円弱、大概の所へはこれで充分行ける。俺の様にあちこち飛び回りたい者にはナイスなシロモノだ。因みにこの駅は隣のアールズ・コート共々地下ではなく地上にホームがあってなかなか良い雰囲気。
この日は最高気温5度、朝は0〜1度位しかないからマジで寒い。厚い雲がどんよりと垂れ込めているがロンドンの朝って何故か好きなんだ。寒いんだけどピンと張った空気が気持ち良くて…昔からロンドンのイメージは「朝」だったんだ、俺の場合。
さて、すぐ近くだからまずはキングス・ロードを目指そう、スローン・スクエア駅までは乗り換え無し、前回は駅前からタクシーに乗り、伝説のパンクショップSEXがあった店(現在はWORLD'S END)まで行った筈だが、今回のテーマとしてバスやタクシーは使わずに出来るだけ地下鉄を乗り継いでこの足で歩き目的地まで行くと決めていた。とにかくストリートを歩きたいと思って遥々やって来た俺なのだから。
観光名所には興味は無い、バッキンガム宮殿やタワー・ブリッジ、ロンドン塔等普通の観光客が行く所には今回も行かなかった。俺には伝統と格式のロンドンタウンより喧騒とカオスのロンドンストリートなんだ。結局2km程歩いてWORLD'S ENDに到着、キングス・ロードのシンボルと言える逆回りの時計は健在だ。マルコム・マクラーレン時代のレプリカ「SEX」ロゴのTシャツがあって欲しくなったが75£という値段にここは見送る、初日から飛ばすとこの先が恐ろしいからね。
また2km程歩いてフルハム・ブロードウェイ駅に辿り着く、長いキングスロードを制覇してしまった…次はやはりテムズ川&ビッグ・ベンには挨拶に行かなければという事でウェストミンスター駅へ、ビッグ・ベンには特別思い入れが強い俺だから感動も再びであった。さすがに観光客も多く賑わっているが、川の側という事で風が冷たくてやたら寒い。このウェストミンスター・ブリッジの上で16年前に撮影したのがVIDEO『STAND AGAIN+1』のジャケットだ、あの日は西日が眩しい暖かい日だったな、3月だったし等としばし思い出に耽ってしまったよ。
向こう岸のウォーター・ルー駅の側にはミレニアム記念に造られたロンドン・アイという巨大な観覧車があり俺達は夜景を観るために暖かい日を狙ってまた来る計画だったのだが、そんな夜は来なかった…。エンバンクメント駅までブラブラ歩いているうちに、例のクラッシュ、ロンドン・コーリングのプロモヴィデオが撮影された辺りを観る事が出来た。しかしあの桟橋は壊されてしまったので正確な場所なんて既に無いのだが…。
→#2_2


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(2006.02.10)

SOUNDS FROM THE STREET〜ロンドンレポート#1

Jan.29(SUN)
13時10分成田空港発ブリティッシュ・エアウェイズで相棒と2人いざロンドンへ!出発前には友人やメンバー達から口を揃えた様に「とにかく無事で帰るように」とメールが届く。有り難い事だけど俺は戦争に行く訳じゃないんだよ(笑)。距離にして10,000km弱12時間のフライトは退屈で(おまけに禁煙だし)死にそうだがこれからの1週間への期待で地図等見ながらゴキゲンな気分で過ごす。ロンドンとの時差は9時間、だから12時間も飛んで来たのにも関わらずヒースロー空港に着いたのは同じ日曜日の16時過ぎ、気温6度、晴れている為か思った程寒くはない。しかし結果的にはこの日が滞在中唯一の晴れ日だった。入国手続きを済ませ旅行会社の送迎車でホテルへ、ウェストウェイを走り市内へ入る、「お、ここはハマースミスじゃないか!」既に窓の外は憧れの街だ、とうとう帰って来たぜ…。ホテルに着いたのは18時過ぎだった。今回滞在するのはアールズ・コートの隣の小さな駅ウェスト・ブロンプトンから程近いホテル。アールズ・コート(正式名はアールズ・コート・エキシビション・ビルディング)と言えばかつて70年代にストーンズやツェッペリンが伝説的なライヴを演った場所、そのビデオや音源を散々観て、聴いてきた俺なので「おー、ここがアールズ・コートかぁ!」と早くも盛り上がる、隣には体育館の様なEARLS COURT TWOもある。何をする所なんだろうねぇ、帰ったら調べる事にしよう。そこはウェスト・ブロンプトンの駅前、これから毎日そこを通る事になるので楽しみが一つ増えたというものだ。日曜のロンドンは殆どの店が休みだ、ホテル周辺は人もまばらでひっそりと静まりかえっている、とても夕方6時とは思えない。日曜の夜というのはこんな雰囲気なのかも知れないな、それもまたロンドンか。とりあえず腹も減ったので食事とホテル周辺の散策を兼ねて出掛けてみる、ホテルの前のリリー・ロードを駅とは反対方向に行くとノース・エンド・ロードとの交差点だがその辺りに幾つか店があった。タンドリーチキンの看板を掲げた店とかパブ風のレストラン(?)等だがどれもイマイチ入る決め手に欠ける、この辺りは結構人通りがあるが人種は様々だ。インド系や中国人、ジャマイカ人等が入り混ざった労働者階級の街という感じ。大声で騒ぎながら歩いてるイギリスの中学生位のグループもいる、そうこうしている内にマクドナルド発見、相棒とも相談して、長旅の疲れもあるから今夜はテイクアウトしてホテルで食べる事にした、ロンドンのマックは初めてだな。店内は家族連れの客等で混んでいた。店は汚い、カウンターの端には掃除兼レジのガードマンのような太った黒人の女が見張っている、その女がヤル気のなさそうな店員と共に俺を胡散臭そうにジロッと観た、確かにこの辺じゃ日本人は珍しいのだろう、ましてやケッタイなジャケットにケッタイな靴(ピンクのラバーソウル)だもんな…ま、いいか。イギリスにもバリューセットがあったけど値段は高い、4£近く(800円位)するからね、日本には無い長くて大きなチキンのサンドイッチも買ったりして結局2,000円近く掛かってしまった。経験上ある程度判っていたが今回も食事には悩ませられそうだ。列に並んで順番待ちしてる間も客達の視線を充分感じていたけど、前の方で騒いでいるガキのグループの1人が俺を見て「ウワォ!奴を観てみろよ、スゲェ恰好してるぜ!」とか何とか叫んでいたな、さっき通りで騒いでた奴らだ。その中のデブっちょの1人は待ち切れないのかセットで先に出てきたポテトにまずパクつきながらカウンター前でギャーギャーやってやがる。オイオイ、誠一郎でもそこまでやらねぇぞ…どこの国でもウザイガキは居るもんだ。しかし待てよ、もしかしたら俺は奴らの親父達と同世代で、奴らにしてみたら「親父が若い頃、あんな恰好してる写真を見た事あるぜ」とか話していたのかも知れないな、そんな事を想像したら益々楽しくなってきた。何にしてもパンク誕生から30年、ストーンズやフーが暴れまくった頃から40年が過ぎたこの街で、俺の心にはどんなサウンドが聴こえてくるのか。スーパーでビールを買って帰ろう、さあ全ては明日から、今夜は早く寝るとしよう。

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CONTINUE ON #2…

(2006.02.09)

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